希望の教育─持続可能な地域を実現する創造的復興教育

文部科学省創造的復興教育研究会

2,090円(税込)

東洋館出版社

 未曾有の大震災から3年。震災からの復旧・復興を超えて、未来の日本、未来の世界のモデルとなるべく、様々な実践を積み上げてきた東北。本書では、文部科学省の復興担当者が、3年間東北をめぐる中で出会った東北の子供たちや先生方60名の声と、20の実践から、全国でも参考となる東北発の新しい教育の動きを紹介します。

 津波による壊滅的な被害、福島第一原子力発電所の事故による影響等、厳しい状況の中で、自らが復興に貢献しようと立ち上がった子供たち。「長期間にわたる復興を推し進める鍵は最終的には人材の育成、教育にかかっている」との考えのもと、少子高齢化や産業の衰退等、震災前の課題をも解決する新しい教育に挑戦する教育現場。それは、子供たちが起こした奇跡、大人たちが見いだした希望であると言えます。

 閉塞感のあった震災前の地域に「復旧」することを越えた、創造的な地域に復興させることを目指す教育…「創造的復興教育」の取組の中に、人口の減少、高齢化の進展、労働人口の減少等、課題先進国・日本が今後直面する危機を克服する糸口があります。

 東北の子供たちがチャレンジしてきた様々な教育活動を通して、新しい学びの可能性と、過疎など多くの問題に苦しむこれからの全国の地域再生の道筋を展望します。