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大和田委員長は、日本労働運動史に大きな足跡を残されました。企業の塀を越えて労働者の地域的団結を築き上げた地域共闘、七〇年代前半の「西高東低型春闘」と呼ばれた大幅賃上げ獲得、倒産攻撃に対抗する「使用者概念拡大」の闘い。そして、田中機械破産突破闘争の勝利とその成果の上に立った労働者事業体の創出と展開……。
これらの闘いは、全国の闘う労働者、とりわけ中小企業労働者を鼓舞し続けています。
本書は、大和田委員長とともに闘ってきた方々、委員長に教示ならびに支援を受けてきた方々からの追悼文と、委員長の最後の講演録・インタビューで構成されています。寄せられた追悼文からは、大和田委員長の闘いの軌跡と人間観、人柄が甦ってきます。また講演録は、委員長からの、私たち残された者への檄であり、労働運動の原点について語った記録です。
大和田委員長が日本の労働運動の中に残した幾多の教訓、貴重な財産を、これからの闘いに生かしていただければ幸いです。