語り継ぐ戦後思想史

清水多吉 著

1,900円(税込)

株式会社彩流社

先の大戦から冷戦を通し様々な思想の葛藤と行動があった。今世界は、内的自壊なき軍事的破壊のみで温存されたファシズムが蘇りつつある。著名な社会思想家による戦中からの体験と知的交流史から語り尽くす現今への思想的批評!

目次
はじめに──忘れられて行く価値 忘れられない価値

第一章 「転向」の諸相
第一節 様々な獄中体験
第二節 ゴーリキーの不可解な死
第三節 いわゆる「転向」「コロビ」

第二章 戦争直後の世代
第一節 『新日本文学』vs.『近代文学』
第二節 「わだつみ世代」の反応
第三節 更に「遅れてきた世代」の受けとめ方

第三章 「自同律の不快さ」
第一節 つまり「私が私であることのこの不快さ」
第二節 「異化作用」
第三節 「ハムレット」劇を例として
第四節 エルンスト・ブロッホ訪問
第五節 フランクフルト大学を尋ねて

第四章 叛乱の季節
第一節 西欧の「学生叛乱」
第二節 日本の東大・日大闘争
第三節 西欧の叛乱学生の資質
第四節 ルガーノ湖畔にホルクハイマー訪問
第五節 『啓蒙の弁証法』の読み方
第六節 テロ事件に直接遭遇

第五章 ニューヨークからミュンヘンへ
第一節 「寺子屋教室」の思い出
第二節 ニューヨーク・ホウフストラ大学での講義体験
第三節 ピストル武装の学生に守られてのニューヨーク見物
第四節 ワーグナーを求めてバイロイトへ
第五節 シュタルンベルクにハーバーマスを尋ねて

第六章 「権力」への問い
第一節 福本和夫、再び
第二節 ルーマンvs. ハーバーマス
第三節 ホネットの『権力の批判』
第四節 フーコーの微視的「権力論」
第五節 フランス哲学への問い

第七章 社会主義体制の自滅
第一節 ソ連での不快な思い出
第二節 東ベルリンでの恐怖の思い出
第三節 東欧・ソ連社会主義体制の自滅

第八章 ベルギーのルーヴァン大学から再びベルリンへ
第一節 リオタールあるいはドゥルーズ批判
第二節 ベルギー、ルーヴァン大学での意見発表
第三節 再び「壁」崩壊後のベルリンへ
第四節 かけがえのない私の友人 廣松渉氏、藤原保信氏の死
第五節 ドゥルーズ、レヴィナス、ルーマンの死。そしてわが友 矢代梓氏の死。

終 章 テロとともに始まった二一世紀