塔のなかの魔女

ジュリア・サルダ 作, 寺木 菜穂 訳

2,530円(税込)

株式会社化学同人

「ヒキガエルの目ん玉、ヤギの黒目、いまにも泣きそうな女の子!
ちょうどいいときにやってきた」
魔女はそう言って、カルメラを塔のなかへ招き入れました。

そこは、なにもかもがはじめての魔法の世界。
カルメラは、魔女に言われるがまま、塔の上へ、上へとのぼっていきます。
墓場のコケをまぜこんで薬をつくる台所。夜の動物たちが集まる音楽室。虫たちがドレスをつむぐ仕立て屋。足音がついてくる鏡の迷路。
そして、その先には――。

さあ、あなたも一緒に魔女の塔をのぼってみませんか。

■ほかの人には見えない塔
仲間はずれにされ、どんよりした気持ちのまま歩きつづけていたカルメラ。
たどり着いたのは、ほかの人には見えない魔女の塔でした。
そこには、変わり者やはみだし者たちの居場所がありました。
塔のてっぺんから見えた景色は、カルメラの世界を大きく変えていきます。
孤独や疎外感を抱える少女が、自分のなかの力に気づいていく物語。

第73回産経児童出版文化賞翻訳作品賞受賞『レーナとヒキガエルの紳士』のイラストでも話題のジュリアサルダ。
『洞窟のなかの女王』につづく、シリーズ第2作。
古典童話の世界と現代アートが出会ったような、クラシカルで美しいイラスト。幾重にも意味がひそむ文章が、読む人それぞれの中で物語を広げ、ふしぎな余韻を残します。
絵本の美しさと児童文学の奥行きをあわせ持つ、読み応えたっぷりのファンタジー。