QCDクォーク物質の理論 ―トポロジー・量子異常・スピンをめぐって―(基本法則から読み解く物理学最前線 35)

須藤 彰三 監修, 岡 真 監修, 福嶋 健二 著

2,640円(税込)

共立出版

物質を構成する素粒子であるクォークとグルーオンは単体で取り出して観測することのできない不思議な粒子だが、量子力学的な性質は「QCD (量子色力学)」という理論に綺麗にまとめられている。QCDは面白い物理の宝庫といえる理論で、本書ではクォーク物質で発現する量子異常について、ここ20年ほどの目覚ましい発展をカバーする。量子異常が直接観測できることは稀だが、マクロな輸送現象であるカイラル磁気効果やカイラル渦糸効果を通して検証可能であることが分かってきた。このような物理にどのような紆余曲折を経て研究者たちが辿り着いたのか、研究の臨場感を伝える筆致で解説する。