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オメガが絶滅し、アルファとベータだけが生きる世界。
大学生の高良秋弥は、義父で研究者でもある幸崎聖司に密かに恋心を抱きながらも、それが叶うことはないと自分に言い聞かせ、静かに距離を取ろうとしていた。
だがある日、聖司の研究所で参加した新薬の治験をきっかけに、秋弥の身体は突然ベータから“オメガ”へと変異してしまう。
秋弥は動揺するが、オメガ研究への協力を求められ、聖司の役に立つならと了承する。しかし、検査の名のもとに聖司に身体を触られてしまう。弄られるたびどうしようもなく反応してしまう自分に嫌悪しつつも、本能的な渇望を抑えられずに秋弥は苦しくなってしまう。
そんな秋弥の苦悩に気づいてくれたのは、検査に同席している研究員・乙川冬真だった。口は悪く不真面目そうに見えるが、「ガマンせずに言え」と、秋弥のすべてを否定せず受け止めてくれる。
まっすぐな冬真に、秋弥の凍りついていた心が少しずつ溶けていき――