どちら様も、お先でございます

三遊亭好楽 著, 松垣透 著

2,200円(税込)

株式会社彩流社

落語家・三遊亭好楽師匠の人柄に惚れた。人生の先輩に
対して失礼ないい方だが、それが偽らざる素直な言葉だ。

わたしは落語ではなく人生の師として池之端の師匠、好楽師を選んだ。わたし自身の手習いの師匠になって貰った。わたし自身は自分の人生の師匠になって貰うなら学ぶことの多い「人柄の好楽師匠」と勝手に自分で決めていた。謦咳に接し、人間をさらに磨く。そのためには好楽師匠の傍にいなければいけないと思っていた。好楽師匠に、わたしがこれからの人生で大切な事柄について質問して、答えて貰うという形で原稿にしたいのですがと恐る恐る話すと「半七捕物帳だね」と、師匠は笑った。師匠の人生の楽しみ方をぜひ教えて欲しい。好楽師匠に会うといつもにこやかに今がとても楽しいんだというように挨拶される。楽しい話題で常にその場にいるみんなを気持ち良く、楽しく、明るい気分にさせてくれる。肩書きも仕事もなくなった元新聞記者としては、ぜひその秘密も探ってみたかった。