続々 黒潮文明論

稲村公望 著

3,300円(税込)

株式会社彩流社

憂国の情を秘め、各地のタブノキと友人を訪ね、
日本列島の基層文化と現代の諸問題、世界の中の日本を考える 異色のエッセイ 第3弾!
黒潮の民の澪標であるタブノキの巨樹を訪ねながら、博覧強記の知識と鋭い観察眼で剔る日本的なものと新自由主義の負の現状、そして激変する世界情勢と世界八大文明のひとつ黒潮文明の日本の立つべき位置を語る。

【目次】
推薦のことば……………………………………………………………………………………………飯田孝一
・衛藤瀋吉先生の非介入論──日本外交の指針
・東京が米国と朝鮮半島の結節点──変化する情勢に自立自尊の確立を
・山形県庄内地方探訪──菅実秀と西郷南洲、そしてタブノキ
・瀬戸内海のタブノキ──郵政民営化反対の仁義は?
・日本型経済を見直せ──新自由主義からの脱却を
・英国が握り続けたアジアの情報覇権──〝確かな眼〟をもつ重要性
・『皇居の植物』(生物学御研究所刊)──皇居に遺る武蔵野のタブノキ
・日本国家存続のための大災害対策案──危機管理のための組織造りと訓練
・「象徴としての天皇」をめぐって──新憲法成立の再検証
・「國たての朝はあけたり……」──平成天皇の記者会見の「おことば」
・江戸時代航路──大坂から江戸・奥州へ
・健康を増進する日本の漬物文化──塩の功罪
・日系移民と祖国日本の改正入管法──日系人を敬意を持って受け入れよ
・日本近代の一大恩人前島密──縁の下の力持ちの生き方
・践祚の儀と三種の神器──固有性と独自性の象徴として
・グローバリズムに対抗する日本の文化──長寿を維持する社会だ
・簒奪された公共財を再公営化せよ──新自由主義の陥穽
・「世の変わり目を歩く者」田中弘邦──『無私大道』で郵政民営化を告発する
・新潟県村上市のタブノキ──大和朝廷の最前線と波濤を越えた海の民たち
・消費税はきっぱり廃止せよ──経済格差拡大助長の国家的収奪を許すな
・消費税という日本解体の謀略──労働市場の規制緩和を進める制度設計
・日本列島の地政学的位置──大陸から太平洋への出入り口
・奥多摩の歴史とタブノキ──黒潮の民と浦上玉堂
・承久の変と現代の酷似──平時に吹いて欲しい〝神風〟
・猶残る共産主義独裁の死の棘──革命の実態を知り棘抜きを!
・島津藩苛政の記録「仲為日記」──藩財政を支えた「道の島」の証言
・新渡戸稲造と台湾植民政策──信念に従う生き方と実学に徹する
・柳田国男の委任統治委員就任と民俗学の誕生──差別体験から固有の論理へ
・日本列島への人類常住と黒潮の関係──陸上と海上の移動
・日本は古代から国民国家を目指した──島国としてのナショナリズムの生成
・世界支配妄想の暴発──底流に流れる華夷秩序意識
・バナナと芭蕉布──黒潮の民を授かり物
・永良部百合とバンティング──黒潮文明の香花を世界に広める
・奄美群島早期返還の歴史的意味──極東情勢と日本の自立強化を促す
・コロナ禍後の耽美主義を警戒せよ──開かれた黒潮文明の力の本質
・徳之島が生んだ稀代の教育者龍野定一──無処罰無試験の教育と六ヶ条
・統治方法に見る文明の違い──米・英・仏、薩摩・松前・徳川、そして日本
・会津古代史巡りの旅──古代製鉄の地・猪苗代湖と会津藩の宗教観
・雪だるま郵便局長真保生紀氏の快挙──人を繋ぐ「町起こし商品」を生む
・アラハバキ神と出雲神話──出雲と東北を繋ぐ畏敬の神