共同体なき死

真鍋厚 著

2,000円(税込)

株式会社彩流社

─遺体の安置施設や処置施設が、徹底的に排除される社会─

現代における死の諸相を、広範な文献や記事、映画やドキュメンタリーのほか、
取材などで得た現場の人々の声や知見などに基づいて解き明かす。

死生観の空洞化、誰にも弔われない死、死後の世界/臨死体験といった「来世」の思考の根源、
恐怖管理理論、カニバリズム的な社会、自殺の概念から、孤独死、粉骨サービス、葬儀の現場まで

【目次】
プロローグ 死に取り憑かれて
第一章 なぜ死はバッドニュースなのか
第二章 ポスト無葬時代の不安な「わたし」──来たるべき弔いをめぐって
第三章 生きている死体と向き合う──「身体の延長」としての死体論
第四章 来世(アフターライフ)を夢みながら
第五章 「恐怖管理」に至る病
第六章 「救済の手段」としての自殺
第七章 ゾンビはわたしたちとともにある
第八章 永遠に生きることの憂鬱?
エピローグ 柔軟性こそが恵みとなる