再考「鎌倉史」と征夷大将軍

相原精次 著

2,300円(税込)

株式会社彩流社

古代王権にとって特別な地であった「あづま・みちのく」。大伴家持・坂上田村麻呂から頼朝への征夷大将軍の流れと「平泉の黄金文化」の実相。そして「みちのく」に精通していた怪僧・文覚と源頼朝との交流による幕府創立と「頼朝・義経の兄弟相剋」の本質。

近代の「国史」が消してしまった「我が国古代史のゆがみ」を追究する。

【目次】
はじめに

序 章 歪められた 「鎌倉史」
     ──戦前の「統制・抑止・停滞」を超えて
 一 古代学の対比・「江戸期」と「近・現代」
 二 「鎌倉史」への素朴な疑問
 三『平家物語・源平盛衰記』源平譚の読み直し

第一章 鎌倉幕府成立前史──古代史と「あづま・みちのく」
 一 古代人の見た「あづま・みちのく」
 二 征夷大将軍の「歴史」
 三 天台宗慈覚大師円仁と朝廷
 四 畿内貴族と「あづま・みちのく

第二章 頼朝と清和源氏──「鎌倉史」始動
 一 「鎌倉幕府」草創への道のり
 二 清和源氏と「みちのく」
 三 源平譚の実相
 四 大威徳寺と文覚上人

終 章 文覚とは誰か──「文覚像」の消長
 一 文覚像の確認
 二 みちのくと文覚
 三 明治初期頃まで歌舞伎でもてはやされた「文覚物」
 四 近・現代における「文覚上人の消長」

あとがきに代えて 日本古代史の重大な虚偽──基本三点