高校で物理を履修しなかった人のための熱力学(フロー式 物理演習シリーズ 7)

須藤 彰三 監修, 岡 真 監修, 上羽 牧夫 著

2,200円(税込)

共立出版

熱力学は身近なものが対象であるにもかかわらず考え方が抽象的なため敬遠されがちだが、いったん身に着ければ手軽に使えて役に立つものである。本書では、物理的意味の理解を深めるための問題と有用性が実感できる問題を厳選して解説した。
1.高校で物理を学習していない人のために、第1章に熱現象に関する高校初級レベルの説明と問題を付け、大学の熱力学とのつなぎとなる数学の説明および分子運動から気体を理解することを第2章の内容とした。ここをていねいに勉強すれば、熱現象に限っては高校で物理をとらなかったというハンディは無くなるはずだ。
2.しかし最後の到達目標は、妥協することなく熱力学の深い理解を得て、実用的に使いこなせるという高いところに置いている。
3.問題数は多くないが、すべての問題に詳しい解答を付け、それを熟読することによって熱力学の理解が深まるように解説した。熱力学の有用性に感動するのは後ろの章の問題をやる時である。問題数は少なく抑えてあるので、途中まででよしとするのではなく、最後までやりきってほしい。