ナイン・テイラーズ

ドロシー・L・セイヤーズ 著、浅羽莢子 訳

東京創元社

冬将軍の去った沼沢地方の村に弔いの鐘が響いた。病がちな赤屋敷の当主が逝ったのだ。故人の希望は亡妻と同じ墓に葬られること、だが掘り返してみると、奇怪なことに土中からもう一体、見知らぬ遺骸が発見された。死因は不明。ピーター卿の出馬が要請される。一九三〇年代英国が産んだ最高の探偵小説と謳われる、セイヤーズの最大傑作。