天国の破片

太田忠司 著

東京創元社

「金を出せ」。黒い革ジャンにジーンズ、そしてフルフェイスのヘルメットの男は言った。その声はまだ幼い。――深夜のコンビニで店番をつとめていた元警官・阿南は強盗との遭遇をきっかけに、再び私立探偵まがいの調査に足を踏み入れることになる。彼を待ち受けていた事件、そして思わぬ出会い。著者のライフワーク・シリーズ第三弾。