季刊 刑事弁護105号(2021,spring)

季刊 刑事弁護編集部 編

2,000円(税込)

現代人文社

[特集1]介護殺人事案におけるケースセオリー
◇本特集の趣旨●村井宏彰
◇判決書からみた介護殺人事案の量刑の課題●高平奇恵
◇「介護殺人」事件における量刑判断●岡 慎一
◇事例報告1 親族らの陳述書や証言から「被告人なりに」頑張って介護していた姿をあぶり出して執行猶予を得た事例●金杉美和
◇事例報告2 被告人の心境を裁判体に追体験してもらうことにより執行猶予判決を得た事例●吉田 渉
◇介護殺事案特有の留意点●高平奇恵/村井宏彰
◇介護殺人事例を用いた模擬裁判・模擬評議の報告●村井宏彰
◇介護制度の基礎知識と介護現場の実態●湯原悦子

[特集2]湖東記念病院事件と供述弱者の取調べ
◇本特集の趣旨●笹倉香奈
◇各審は取調べの在り方、自白の任意性・信用性をどう判断したか●池田良太
◇被疑者が供述弱者である場合の問題点●京 明
◇供述弱者への取調べから見えてくる刑事司法の諸問題●大倉得史

◇この弁護士に聞く(35) 船木誠一郎●インタビュアー:三浦徳子+松本浩幸

[第18回季刊刑事弁護新人賞]
◇優秀賞:常習傷害の一部訴因について犯罪の証明がないとされた事例●飯田貴大
◇優秀賞:諦めない弁護活動の先に●ベロスルドヴァ・オリガ

[論文]
◇司法面接の現状と刑事弁護上の注意点●笹倉香奈
◇司法面接によって得られた供述の証拠能力と信用性―裁判例の状況●緑 大輔
◇少年法適用年齢に関する法制審答申の批判的検討●須納瀬 学
◇薬物前科によるビザ発給拒否が撤回された事例の報告●藤 浩太郎
◇「GPS型電子監視」について考える●甘利航司

[刑事弁護レポート]
◇「予見可能性」を具体的に検討すべきと、原判決を破棄し無罪とした事例●宮地理子/白取祐司
◇常習累犯窃盗の常習性が争点となった事例●林 大悟/本庄 武
◇少年法55条に基づく移送決定を獲得した事案●中原潤一

[連載]
◇刑弁人情酒場(1) 被告人家族を見守り続けた5年間●市場 輝
◇刑弁人情酒場(2) 少女がくれた胡蝶蘭●川上博之
◇日々の刑事弁護の実践例から理論を考える(8) 違法収集証拠排除と補強法則―覚せい剤自己使用の補強はどこまで必要か?●秋田真志/髙倉新喜
◇桜丘だより(73) オッサン高校生●櫻井光政
◇裁判員裁判事例研究シリーズ――スタッフ弁護士の実践から(26) 類型証拠開示の意義と活用方法―スタッフ弁護士研修をふまえて ●法テラス本部裁判員裁判弁護技術研究室
◇ケース研究・責任能力が問題となった裁判員裁判(3) 心神喪失・無罪の判決を破棄し、心神耗弱・有罪の判断を示した事例●北村勇樹/久保有希子/今井淳司
◇検証刑事裁判(9) 具体的な予見可能性を検討することなく過失を認定した事例●河津博史
◇科学的な裁判のための法医学ガイダンス(7) 袴田事件の解剖鑑定書をどう読み解くか●本田克也
◇法律実務家のための心理学入門(14) 司法のIT化とCMCコミュニケーション―コロナ禍の司法と心理学(2)●若林宏輔
◇法律家のための犯罪学入門(43) 矯正・保護に関するエビデンスからみた日本の犯罪者処遇への提言●浜井浩一
◇最新刑事判例を読む(11) 道路交通法違反被告事件●佐渡洋克/岩﨑 正

[コラム]
◇新人弁護士日記 初めての外国人事件●中西翔太郎

[文献紹介]
◇季刊刑事弁護的実務書批評(3)
◇実務に役立つ論文紹介(25)●南川 学
◇ブックレビュー 手塚文哉著『再犯防止をめざす刑務所の挑戦』●田鎖麻衣子
◇ブックレビュー フランシス・ウェルマン著(梅田昌志郎訳)『反対尋問』●金杉美和
◇ブックレビュー 水藤雅彦編著『当事者と援助者の「共助する関係」―刑事司法領域での対人援助の基本』●中田雅久

◇当番弁護士制度運用状況集計表(2019年1月~12月)