季刊 刑事弁護104号(2020,winter)

季刊 刑事弁護編集部 編

2,000円(税込)

現代人文社

[特集1]取調べの弁護人立会いを実現しよう!
◇ 本特集の趣旨●川﨑拓也
◇ 弁護人立会権の歴史的経緯と現状●小坂井久
◇ 弁護人立会い否定論に対する批判的考察●石田倫識
◇ 日弁連および関係機関における取組みと制度設計●川﨑拓也
◇ 世界の弁護人立会いの状況1:刑事手続の捜査段階における弁護人の援助を受ける権利―欧州の経験●Ed Cape/訳:吉村千冬・吉田聡宗・大角洋平
◇ 世界の弁護人立会いの状況2:韓国における弁護人参与権―その現状を中心に●柳光玉
◇ 座談会:目指すべき弁護人立会いの在り方とは●井戸謙一/市川 寛/川上 有/安部祥太/川﨑拓也
◇ 事例報告1:任意捜査を根拠に粘り続け取調べに立ち会った事例●神谷慎一
◇ 事例報告2:交渉によりオフィシャルな形で取調べに立ち会った事例●飛田 桂
◇ 明日からできる立会い弁護実践●片山和成
◇ 立会いの現在とこれから―立会い事例の分析●津金貴康
◇ 弁護人立会いを求めたら逮捕されたため国賠請求したケース●古田宜行

[特集2]少年事件の抗告
◇ 特集の趣旨●岩本憲武
◇ 裁判官から見た少年事件抗告審●伊藤敏孝
◇ 事例報告1:子どもシェルターが少年の受入れ先となりうることから社会内処遇を十分検討すべきとして抗告が認められた事例●金成英一
◇ 事例報告2:特殊詐欺事件で、少年の非行性の程度や保護環境の整備状況について十分な検討がないとして、抗告が認容された事例●石野百合子
◇ 事例報告3:14歳未満の少年に関して保護環境について十分な検討がないとして抗告が認容された事例●稲葉 翔
◇ 抗告審における処分不当の審査について●本庄 武

[刑事弁護レポート]
◇ 目撃者らの供述経過分析と現地調査により構築したケースセオリーで逆転無罪●角野太佳
◇ 主位的訴因・予備的訴因の事故態様を認めず被告人に過失はないとした事例●吉田俊介
◇ 控訴審で訴訟能力と責任能力がいずれも否定された事例●出口聡一郎/村松太郎

[連載]
◇ 検証刑事裁判(8) 第1審の自白の信用性判断の手法を批判した事例(大阪高判令2・7・3) ●久保有希子
◇ ケース研究・責任能力が問題となった裁判員裁判(2) うつ病による被害妄想等の強い影響下による犯行が心神喪失と認定された事件●平井浩平/田岡直博/椎名明大
◇ 裁判員裁判事例研究シリーズ―スタッフ弁護士の実践から(25) 50条鑑定を請求せず、起訴前鑑定人証言を基礎に心神喪失を主張し、無罪判決を得た事例●法テラス本部裁判員裁判弁護技術研究室
◇ 桜丘だより(72) 被害者意見陳述●櫻井光政
◇ 日々の刑事弁護の実践例から理論を考える(6) 検察側の杜撰な立証―不十分な事実立証、動機の不解明●中村誉彦/中川孝博
◇ 日々の刑事弁護の実践例から理論を考える(7) 取調べ録音録画記録媒体を用いた共犯者供述の弾劾●永井誠一郎/黒川亨子
◇ 法律実務家のための心理学入門(13) 弁護人のマスク―コロナ禍の司法と心理学●若林宏輔
◇ 法律家のための犯罪学入門(42) 犯罪学者が見た新型コロナパンデミック(下)●浜井浩一
◇ 刑事弁護の変化と課題(4・最終回) 刑事弁護の経済的基盤と一般法律事務所における刑事弁護●上石圭一/宮澤節生
◇ 科学的な裁判のための法医学ガイダンス(6) 自他殺の鑑別の難しさ●本田克也

[単発論文]
◇ 労役場留置の換算率に関する実証的研究―東京高判平25・1・29を契機として●安西二郎
◇ 日弁連刑事弁護センターの活動内容および取組み●菅野 亮
◇ 被告人の釈放と電子監視―アメリカの制度と日本への示唆●緑 大輔

[文献紹介]
◇ 実務に役立つ論文紹介(24)●南川 学
◇ ブック・レビュー 神山啓史著『五・七・五で伝える刑事弁護―その原点と伝承』●津金貴康
◇ ブック・レビュー 葛野尋之・武内謙治・本庄武編著『少年法適用年齢引下げ・総批判』●知名健太郎定信

[コラム]
◇ 新人弁護士日記 被告人のまなざし●山本有紀
◇ この弁護士に聞く●野平康博 インタビュアー:村山耕次郎