季刊 刑事弁護101号(2020,spring)

季刊刑事弁護編集部 編

2,000円(税込)

現代人文社

[特集]証拠開示制度のあり方、活用の道を探る
本特集の趣旨●髙橋宗吾
証拠開示制度の現状と課題●中原潤一
捜査機関による近時の証拠収集と刑事弁護対応●金岡繁裕
証拠開示の方法論…山本了宣
全面証拠開示論の再検討—憲法論・政策論の二元的根拠論の試論的提唱●斎藤 司
「拳銃110番」関係記録等の証拠開示を求める裁定請求が認容された事例●古田宜行
検察官の主張の真偽を確かめずにした裁定請求棄却決定が取り消された事例●池田良太
類型証拠開示請求に対して任意開示のみで対応されたケースの裁定請求●川上博之
証拠構造の影響、証拠の所在、主張関連性等が問題になった裁定請求棄却の一事例●山本 衛
【座談会】証拠開示・保管の現状、証拠開示制度の活用法を考える●金岡繁裕/趙 誠峰/山本了宣/和田 恵

[第17回季刊刑事弁護新人賞]
【最優秀賞】依頼人の名誉を守れ—認定落ち+正当防衛で無罪を得た傷害致死事件●久保田洋平
【優秀賞】低血糖症の病気運転類型における無罪判決●輿石祐司
【特別賞】クラブでの窃盗事件の弁護活動●加藤聡一郎

[単発論文]
韓国における法曹一元制度の現状●前田裕司
北欧の「オープンケア」—フィンランドの開放刑務所、依存症病院、児童福祉事務所●竹内明美

[刑事弁護レポート]
内縁関係の実態を剔抉した逆転無罪判決●倉地智広
オービス画像をもとにした鑑定に疑義を示し高裁で逆転無罪判決を得た事例●市原史雄/鐘ケ江啓司
即時抗告審で執行猶予取消し請求棄却●神谷慎一

[連載]
検証刑事裁判(5) 防犯カメラ映像の画像鑑定の証拠評価の在り方●田岡直博
日々の刑事弁護の実践例から理論を考える(4) 黙秘・弁護人立会いを求めての不出頭と身体拘束—勾留請求却下、検察官準抗告棄却●秋田真志/高橋早苗/関口和徳
最新刑事判例を読む(9) 法廷内での手錠・腰縄国賠訴訟事件●田中 俊/川㟢真陽/西川満喜/辻本典央
刑事弁護の変化と課題—インタビュー調査による予備的検討(1) 連載の背景・構成と刑事弁護の変化に対する弁護士たちの認識●宮澤節生
裁判員裁判事例研究シリーズ—スタッフ弁護士の実践から(24) 不遇な成育歴を犯情に組み込んで主張立証する●法テラス本部裁判員裁判弁護技術研究室
法律実務家のための心理学入門(10) 市民の偏見に関する心理学●若林宏輔
家裁調査官の要保護性判断の経験則(3) 一人の子どものことを関係者みんなで考える●廣田邦義/伊藤由紀夫/安西 敦
法律家のための犯罪学入門(39) 犯罪統計からみた少年法適用年齢引下げの問題点●浜井浩一
科学的な裁判のための法医学ガイダンス(3) 死体に残された傷を読み解く●本田克也
桜丘だより(69) 共通妄想●櫻井光政

[ブック・レビュー]
大出良知著『刑事弁護の展開と刑事訴訟』●川副正敏
押田茂實=岡部保男=泉澤章=水沼直樹編著『Q&A見てわかるDNA型鑑定〔第2版〕』●徳永 光

[コラム]
新人弁護士日記 初めての国選事件●犬飼貴文
刑事弁護ニュース 第17回季刊刑事弁護新人賞授賞式
この弁護士に聞く(31) 菅原直美 インタビュアー:加藤 梓/長谷川翼