LASEREOシステムの有用性と当院での使用経験について/熊原加奈(国立がん研究センター 東病院 消化管内視鏡科)ほか[全5頁]

映像情報メディカル 編

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産業開発機構株式会社

近年、病変の発見や正確な診断のためImage-Enhanced Endoscopy(IEE)による内視鏡診断が開発されてきた。
その進歩は目覚ましく、2012年に9月、富士フイルム株式会社より、世界初のレーザー内視鏡システムである『LASEREO』が発売された。
LASEREOは、2種類のレーザー光に蛍光体を組み合わせたレーザー照射技術と、独自の画像処理技術を搭載し、特殊光観察機能BL(I Blue LASER Imaging)を実現化した。さらに、2014年10月には、新たな画像処理機能として、色彩強調機能であるLC(I Linked Color Imaging)も発売された。
従来の白色光では、粘膜表層の微細血管を高いコントラストで描出するには限界があったが、BLIにて可能になった。そのため病変の視認性が向上し、特に白色光では発見困難であった平坦、陥凹性病変の発見がしやすくなった。また、以前のIEEでは中遠景の暗さに問題であったが、このレーザー光内視鏡システムのLASEREOでは中遠景でも明るい観察が可能となった。
今回、大腸内視鏡におけるLASEREOの有用性と当院での使用経験について紹介する。