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医療現場のニーズは時代とともに常に変化している。そのニーズに応えるためキヤノンメディカルシステムズが従来から提供してきた医用画像診断機器群も、アナログからデジタルへ、形態診断から機能診断へと進化してきた。また、医療分野はヘルスケアITやバイオ分野の技術拡大と相まって、より高度化し、広範な領域に広がって
きている。一方、人口の高齢化は患者と医療従事者の双方におよび、医療の高度化やそのほかさまざまな要因によって「医療リソースの不足」が顕在化している。このような時代を背景として、さらに進化した「ソリューション」を提供することが要請されている。
当社はこの「ソリューション」を、「医療従事者が、より良い医療を効率よく患者に提供するための知恵」
と考えている。その構築にあたり、医用画像自体はもちろん、画像を含めたさまざまな医療情報を収集・統合・分析・加工する必要がある。それらを支えるテクノロジーの1つがAI技術である。AI技術の応用については、医療機関での診断から治療に至る多くのシーンでの検討を進めているところである。たとえば、画像への適用例には「ディープラーニング技術を活用したノイズ低減処理」が、また画像および非画像情報への適用例には「意思決定支援システム」があり、いずれも当社の「ソリューション」を構成する重要な柱である。
本稿では、医療機関における診断・治療分野へのAI技術応用の当社における取り組みの一部を、下記の内容で紹介する。
① 医用画像の画質向上:ディープラーニング技術を活用したノイズ低減処理。
②医用画像の判断支援:患部の抽出支援(CADe)※。
③診療支援:非画像情報を含めた意思決定支援。
④ワークフローの改善:検査プロトコル選定支援。