日本語学2019年6月号(特集:笑いのことば)vol.38-6

宮地裕  監修, 甲斐睦朗 監修

1,430円(税込)

明治書院

◆笑いのことば

ことばの中に笑いが生じるしくみは、どのようなものなのか。何か意味論的な構造のようなものがあるのだろうか。「笑い」「笑み」「滑稽」「ユーモア」など笑いの語彙が豊富に思える日本語には、他言語に比べて特徴的な笑いがあるのだろうか。狂言、落語、漫才など独特な話芸を発達させてきた、日本語の芸能の中で、笑いの文化はどのように育まれてきたのだろうか。現代の社会や教育の場で、笑いはどのようにして生まれ、どのように役立っているのだろうか。笑いのことばについて、日本語の文化や社会に即して考える。

〇人生の知恵 中村明
 ――笑いの発想と表現――

〇ことばと笑いと狂言と 長島平洋
 ――ユーモアのあるセリフのハイライト――

〇《笑いの意味》を考える最初の一歩のために 片岡宏仁

〇古典芸能のことばと笑い 田口和夫
 ――狂言、ことばに依る笑い――

〇大衆芸能のことばと笑い サンキュータツオ
 ――研究の難しさと混乱の諸因――

〇掛け合いが生み出す笑い 日高水穂
 ――漫才の賢愚二役の掛け合いの型――

〇日本を代表するコミュニケーション文化「漫才」 田畑栄一
 ――「教育漫才」が教育を改革する――

【連載】

[ことばのことばかり] はんざわかんいち
[校閲記者のこの一語] 木村崇
[漢字を追いかける] 笹原宏之