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リハビリテーション医学は“dysmobility”を対象とする医学である。Dysmobilityの主な原因としては随意運動の障害、すなわち麻痺、筋力低下がある。随意運動機構は図1に示すように、大脳皮質運動野での錐体細胞に始まり、その活動電位が皮質脊髄路を伝導し、脊髄前角細胞を発火させ、その活動電位が末梢神経を伝導し、神経筋接合部でアセチルコリンを介して筋肉に活動電位を生じる。筋肉が収縮することにより関節を動かし、随意運動が起こる。この一連の随意運動機構のいずれに障害があっても“dysmobility”が生じる。この随意運動機構の中で末梢神経、筋肉、関節に関して超音波による診断が有用である。
よって、リハビリテーション医学領域における超音波の応用では、神経筋エコーによる診断とエコーガイド下によるブロック治療が代表的なものである。