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近年、超音波診断装置は目覚ましい進化を遂げており、信号処理方法の改善・コンピュータ処理の高速化・デジタル再構成技術によって、分解能の高い画像を得ることが可能になっている。当施設で2017年より導入した、キヤノンメディカルシステムズ株式会社の超音波診断装置『Aplio i800』には18MHz(i18LX5)と24MHz(i24LX8)のリニアプローブが付帯しており、形成外科領域の診療に欠かせない皮膚~皮下脂肪織~筋膜・筋層といった、視野深度0~20mm範囲の検索に用いている。
一般に超音波診断装置のプローブは、1~5MHzが低周波、6~18MHzが高周波、19MHz以上が超高周波と分類される。2019年1月現在、臨床応用されている超音波プローブの周波数上限は33MHzのキヤノンメディカルシステムズ社製のもの(i33 LX9)であるが、これについては本稿で後述する。
Aplio i800付帯の18MHz・24MHzプローブは、超広帯域プローブとしての性能を有し、従来のプローブ2 本分がカバーする範囲の周波数を出力可能である。超広帯域であるメリットは、周波数を変えることで、見たい領域にフォーカスを合わせ鮮明な画像を得ることが、1本のプローブで可能な点である。当施設では遊離皮弁手術の術
前に穿通枝の走行を確認する目的で、超音波検査を行う機会が多い。