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マンモグラフィとともにファーストチョイスとしてのモダリティのイメージが強い乳腺超音波検査だが、精査を担う施設での立ち位置はやや異なる。基本、他モダリティ、特にマンモグラフィで指摘された病変を評価する場面に多く遭遇する。また「臨床病期決定の造影CTで乳腺に造影結節が指摘された」、「FDG-PETで乳腺に集積を認める」など、全身検索の過程で行われる画像検査で偶発的に発見される病変の評価も少なくない。
これら病変の評価において、超音波検査者は画像ビューアで対象となる病変の位置および性状を事前に確認してから検査に臨む。常に細心の注意を払い、十分な時間をかけて走査をすればよいのだろうが、時間的制約もあり、そうもいかない。まったくのブラインドで検査を行うより、どの部位を重点的に走査する必要があるかを知ることでメリハリのついた検査が行える。
現在の医療機器はDICOM対応が必須であり、超音波を含んだ乳腺系モダリティも同様である。
従来各社独自規格により装置間の接続が困難な場合が多かったが、DICOM 規格によりスムーズなマルチベンダーネットワークが可能となった。ここではDICOM Q/R(Query/Retrieve)機能を利用したマルチモダリティ参照アプリケーションによる乳腺超音波検査について解説する。