消化器領域における超音波診断技術の進歩/石川卓哉(名古屋大学大学院医学系研究科)[全7頁]

映像情報メディカル 編

500円(税込)

産業開発機構株式会社

近年、超音波診断技術の進歩は目覚ましいものがある。通常のBモード観察による画質の向上はもとより、組織の弾性(硬さ)を可視化するエラストグラフィ、血行動態の詳細な評価を可能にする造影超音波検査、CTやMRIなど他のモダリティの画像と超音波画像を同期させるフュージョン技術、3D/4D エコーなど、新たな技術が次々登場している。これらの新規技術は消化器領域では、主に肝疾患を対象として広く使われるようになってきているが、胆膵領域や消化管領域においても応用可能な技術であり、さまざまな試みがなされている。本稿では、主に当教室の胆膵および消化管領域に対する、新たな超音波診断技術を用いた試みを紹介し、消化器疾患診断における超音波検査の展望を検証する。