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医療技術等国際展開推進事業は七野浩之先生(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 小児科)をプロジェクトリーダーとする国際貢献事業であり、2015年(平成27年)から始まった。本事業に当社が初めて参加したのは2016年であった。当社に課せられた役割は、ベトナムの病院の日常診療において、ベトナム医師が日本医師のコンサルトを希望する場合、ICT技術を活用してコンサルトに必要な病院クオリティの画像情報(DICOM)を日本国内に点在する小児がん専門医(外科、小児科、放射線科)に簡便に参照可能とすることであった。2018年時点ではベトナムの4病院(5ヵ所)を当社クラウドシステムに接続し、DICOM画像をベトナムからアップロードすることで日本医師はインターネット接続されたデバイス(PC、タブレット、スマートフォン)があれば何処からでも自由にDICOM画像にアクセスができ、国際間でのコンサルトが可能なシステムが構築されている。また、2018年にはインドネシアへの事前現地調査が完了し、2019年にはベトナムと同じシステ
ムを導入する計画である。さらに、相談症例を素材とした医師教育用コンテンツを内包した新たな教育システムの構築が検討され、コンテンツ制作をスタートするための実施計画立案段階である。本報告では、ベトナム小児がん診断能の向上に対し大きな成果上げた国際貢献事業でのICT技術の果たした役割、さらにインドネシアへの展開、将来展望を報告するとともに、当社が国際医療貢献のお手伝いを開始するきっかけとなった本事業との出会いを回顧する。