下肢血管におけるSMIの有用性/橘内秀雄(総合高津中央病院)[全4頁]

映像情報メディカル 編

500円(税込)

産業開発機構株式会社

東芝(現・キヤノンメディカルシステムズ)は、1985年に初めて心臓の血流をリアルタイムに可視化するカラードプラ(CDI)をSSH-65 A装置に搭載した。その後、腹部血管の遅い血流を検出することができるSSA-270 A装置を1988年に発表し、今までのBモードによる形態のみの診断から、血流情報が加わることにより超音波検査の診断能力が向上し、腹部領域でもCDI付きの装置が一気に普及した。
その後1995年SSA-380 Aにパワードプラ(PDI)が発表され、腹部領域では腫瘍内血管や腎実質内の細かく遅い血流を表示することができるようになったのをはじめ、血管領域では頸動脈のICA・ECA分岐部や、下肢動脈のSFA・DFA分岐部など、CDIでは血流が表示されにくい部位の血流も表示することができるようになった。
その後、東芝(現・キヤノンメディカルシステムズ)が独自に開発したADF(Advanced Dynamic Flow)が2001年、そして2014年にはSMI(Superb Micro-vascular Imaging)が開発された。このSMIはモーションアーチファクトの影響を受けずに、より遅い血流を表示できる画期的な血流表示法であり、いろいろな領域で活用されるようになっている。今回提示する画像は、キヤノンメディカルシステムズ社製『Aplio i900』によるもので、プローブはPLI-705BX(i11LX3)を使用した。