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MR enterographyは、クローン病の小腸病変を評価するための効果的な方法である。クローン病は回腸末端部に高頻度に炎症性病変が生じるが、大腸内視鏡で病変が見られない場合でも、50%の患者で小腸病変があることが知られている。クローン病の病変評価は大腸内視鏡が基本であるが、CT/ MR enterographyは大腸内視鏡では評
価できない口側の回腸、空腸を評価することができ、大腸内視鏡に対して補完的な役割がある。当施設では、クローン病患者にMR enterographyを積極的に施行し、さらに多くの患者で近位回腸、空腸を評価できるバルーン内視鏡を併用してMRI所見との対比を行ってきた。本稿では、クローン病に対するMR enterographyについて、3T MRI(TRILLIUM OVAL, 日立製作所)の画像を提示し、撮像と読影の要点を中心に解説する。