日本語学2018年10月号(特集:国語力を支える語彙力とは)vol.37-11

宮地裕 監修, 甲斐睦朗 監修

1,210円(税込)

明治書院

◆国語力を支える語彙力とは

近年、幼児から大人まで様々な読者対象に向け、育成すべき語彙力を説く書籍の刊行が相次いでいる。新学習指導要領でも、国語力の基礎として「語彙力」が掲げられているが、ここでの語彙力は、いわゆるヴォキャブラリー(どれだけ数多くの言葉を知っているか)ではない。適切な用語を取捨選択する能力、用語で課題を切り取る能力のことであり、判断力、表現力を支える基礎的な能力と位置づけられている。
本特集では、この新学習指導要領に示された語彙力とはいかなる力であるのか、またそれをどのように育成するのかについて、考えてみたい。

〇新学習指導要領に提示された語彙力とは何か 塚田泰彦

〇日本語学は語彙教育にどう貢献できるか 田中牧郎

〇中学校語彙指導の要 米田猛
――「語感」指導の可能性――

〇高等学校における「語彙」指導のこれから 島田康行

〇国語教育研究に必要な語彙力 難波博孝
――国語教育研究の世界に入るための関門として――

〇表現活動で育成される語彙力 佐渡島紗織
――文章作成指導・文章作成支援での取り組み――

〇漢字学習と語彙力 千々岩弘一

【連載】

[ことばのことばかり] はんざわかんいち
[校閲記者のこの一語]佐々木絵美
[漢字を追いかける]笹原宏之
[百人一首を味わう]上野英二・畠山俊