最新エレクタリニアック 『Versa HD(TM)』/エレクタ株式会社[全5頁]

映像情報メディカル 編

500円(税込)

産業開発機構株式会社

臨床標的の形状に合わせた線量分布を形成できる強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy:IMRT)・強度変調回転放射線治療(Volumetric Modulated Arc Therapy:VMAT)および照射直前に患者の画像を取得し、照射位置精度を向上させる画像誘導放射線治療(Image Guided Radiation Therapy:IGRT)に対応した汎用リニアックの普及に伴い、IMRT/VMATおよびIGRTの実施施設が増加している。さらに最近は、1回線量の多い寡分割照射の定位放射線治療(Stereotactic Radiosurgery/Radiotherapy;SRS/SRT)に、IGRTだけでなくIMRT/VMATの手法を用いることも増えている。
エレクタのVersa HD(TM)は、Flattening Filter Free(FFF)技術を用いる高線量率モードと高速駆動するマルチリーフコリメータ(MLC)Agility(TM)が搭載されており、コンベンショナルな治療からIMRT/VMAT、そしてSRS/SRTまで幅広くカバーできる、多才(versatile)で高精度(high defi nition)な最新リニアックである。標準仕様に含まれる治療計画システム「MonacoTM 5」には、研究にも用いられる線量計算アルゴリズムであるMonte Carloシミュレーションが採用されている。IGRTの機能は多才で、2D、3D-CBCTそしてマーカレスの
4D-CBCT「Symmetry(TM)」が標準搭載され、被ばくなしのIGRTとして、超音波を利用したClarityTMおよび体表面スキャンを利用したCatalyst(TM)(C-RAD社製)も選択可能となっている。どちらも、被ばくなしのIGRTだけでなく照射中のリアルタイムモニタリングも可能である。
本稿では、Versa HDの特長を物理の視点から紹介する。