X線血管撮影装置を活用した脳血管内治療における可視化/明田秀太[全7頁]

映像情報メディカル 編

500円(税込)

産業開発機構株式会社

脳卒中は死亡原因では第4位(8 .4%)と低下傾向であるが、運動麻痺などの後遺症により、介護が必要となった原因では認知症(18%)に次いで第2位(16. 6%)である。脳卒中治療においては後遺症の軽減や発症を予防することが重要で、急性期脳梗塞に対するrt-PA静注療法、再発を含めた発症予防のための抗血栓療法やリスクとなる生活習慣病のコントロールを行い、外科手術ではくも膜下出血に対する脳動脈瘤クリッピング術などが行われてきた。近年では脳血管内治療がその低侵襲性と新規デバイスの登場によってこれらに加わり、脳卒中治
療における血管内治療の役割は大きくなってきている。血管撮影装置は脳血管内治療を行ううえで不可欠であり、血管病変部の詳細な描出、術中のデバイス誘導や留置状況の把握など、確実かつ安全に治療が行われるためには質の高い画像情報が求められる。
本稿では、当院で2018年1月より新たに導入したGE社製バイプレーンX線血管撮影装置『IGS630』を活用した脳血管内治療における画像支援(可視化)について述べる。