血管領域におけるSMIの有用性について/濱口浩敏[全7頁]

映像情報メディカル 編

500円(税込)

産業開発機構株式会社

近年、血管エコーはさまざまな領域において脚光を浴びている。1980年代から1990年代は、頸動脈エコーでのIMT(intima-media thickness)やプラークの評価が、一部の施設での診療にのみ用いられる程度であったが、2001年より労災健診の2次健診に頸動脈エコーが給付対象となったことと、エコノミークラス症候群における深部静脈血栓症を下肢静脈エコーで診断できるといったことを端緒に、全身血管をエコーで評価することが可能となった。
2018年には頸動脈エコーおよび下肢静脈エコーの標準的評価法も改定になり、ますます血管エコーが重要な役割を担うようになった。
血管エコーは、全身の血管を診る必要があるため、プローブ選択から装置条件まで用途に応じて変更する必要がある。そのためには、装置に備え付けられた機能を習熟する必要があるとともに、最大限活用できる場面に遭遇したときには、新たな発見を認めることもある。本稿では、キヤノンメディカルシステムズ株式会社によるSMI(Superb Micro-vascular Imaging)機能が血管エコー領域において有用なポイントについて解説する。