未明に孵る

沙布らぶ

110円(税込)

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「ぁ、あぁっ……! や、やだ……こんな、外で……!」ぐにぐにと乳房の形を変えられながら、わたしの体は上下に揺れる。そうする度に、じわりと湿りはじめた股間が彼の太腿に擦りつけられた。ぐりっ……と弱い場所を刺激され、つい声が出てしまう。わたしの体は従順に快楽を──赤羽詩織はどん詰まりの三十歳を迎えて、もがいていた。ボロボロになる前にストレス解消の方法として選んだのは近所にできたフィットネスジムに通うこと。そこでインストラクターの高野と出会う。高野は弟の友人で、高校時代の後輩だった。彼を思いジムのシャワールームで自慰……。解消には程遠いある日の夜──妙齢女性の焦燥と乾きをリアルに描き出す書下ろし掌編!

【著者略歴】
沙布らぶ(さふらぶ) ─ 北海道出身。別名義にて作品を発表していたが、2016年より新名義で乙女系・TL小説を中心に再デビュー。女性の根底的な情欲や、男女の多様な性愛表現を追求するためにELの執筆も開始。