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2010年に厚生労働省の通達「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」により診療放射線技師の読影補助および検査等に関する説明・相談を行うことが明記された(図1)。7 年が経過し、日本診療放射線技師会をはじめ各都道府県診療放射線技師会でも読影補助セミナーが開催され、徐々に現場に浸透はしている部分もあるが、法的問題・責任問題、医学的知識不足、技師間のレベルの差など問題も見えてきた。また、私たち診療放射線技師が行うのは、「読影」ではなく「読影補助」ということもしっかりと認識をしなくてはいけない。つまり、医師の行う「診断」ではなく、私たちが行うのは「補助・提言」であり、コンプライアンスを遵守することが大事である。また、読影補助が表舞台に立っているように感じる部分があるが、私たち診療放射線技師は、最適な検査を判断し、施行し、画像を「撮影」すること、撮影した画像が診断に適しているかを確認す
る「検像」することが本分であることを忘れてはいけない。本連載では、読影補助をベースに基礎解剖・読影方法・疾患について概説をしていく。今回は、胸部単純X線写真で異常所見を見つける方法や仕方、見方(陰影評価抜き)を説明していく。